
私は今ワーキングホリデーのためオーストラリアに渡航しています。行きたいという思いが与えられたのが2年ほど前。そこからお金を貯めて様々な準備を経て、ついに現地に到着しひと段落…というところでこの記事を書いています。準備期間中は実現が遠い未来のように思えていましたが、ここまであっという間に時間が過ぎました。5月渡航でオーストラリアは現在秋。来年2026年の3月には帰国予定のため約10か月間はここで生活するつもりで滞在しています。
今回の記事では、どのような準備を経て渡航に至ったか、必要な手続きや荷物、準備しておいた方がいいことや、注意が必要な部分について書いていこうと思います。
目次
ワーキングホリデーとは?

ワーキングホリデー(以下、ワーホリ)とは、30歳までの方が取得できるビザで、基本的にはホリデーを楽しみながら、滞在に必要な資金を現地で働いて稼いでもいい、という一種の就労ビザです。
日本とワーホリ提携している国であれば取得することができます。オーストラリアが一番人気のようですが、他にはニュージーランド、カナダ、韓国、フランス、ドイツ、イギリス、アイルランド、デンマーク、台湾、香港、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スロバキア、オーストリア、ハンガリー、スペイン、アルゼンチン、チリ、アイスランド、リトアニア、スウェーデン、エストニア、オランダ、チェコ、 フィンランドで取得可能です。
また、滞在可能期間など国によって異なる制限があるので要確認が必要です。オーストラリアの場合だと、最長1年間まで滞在可能ですが、3か月間農業に従事した場合には更にもう1年滞在することができる、といった制度があるため、長く滞在したい方をそういった制度を利用するのもアリです。私はそれよりは他の国に行ってみたいので延長はしない予定でいます。
オーストラリアのワーホリビザは、オーストラリア大使館のWEBページから申請します。https://online.immi.gov.au/lusc/login
エージェントって必要?
ワーホリエージェントを頼むか頼まないかは大きな違いかと思います。エージェントに依頼するとビザの申請や航空券の手配、保険の手続きや、その他諸々渡航に際して相談に乗ってもらえるので、かなり安心感はあるかと思います。
ただし私は今回エージェントには依頼せずにワーホリに来ています。エージェントを依頼しなくても必要な手続きをしっかり踏んでいればワーホリ自体は可能です。
私がエージェントを頼まなかった理由はいくつかあります。といってもほとんど金銭的な理由ですが…
- 多くのエージェントは提携している現地の語学学校への入学を必須にしている。
- 安い航空券や保険などを自分でカスタマイズできない。
- ホームステイ先を指定できない。
今回、私は知人のツテでステイ先を紹介してもらっており、また語学学校には通わずできるだけすぐに働き始めたいと思っていたのでエージェントは頼まないことにしました。ただ、あらゆる手続きを英語で行わなければならないため、「ここで何か間違えたら渡航日に間に合わなくなるんじゃないか…」など不安はありました。働き始める前にある程度語学を身につけてから始めたいという方も多いかと思います。エージェント会社も様々で無料で資料請求ができたり、説明会を高頻度で開催している所も多いので、何社かチェックしてみて、自分のスタイルに合うかどうか吟味してみてください!
英語の勉強

勿論現地に行って生きた英語を話すことが一番の勉強なるのですが、渡航前にある程度英語を勉強してからの方が自分の不安を和らげることになりますし、何より吸収できるものが格段に増えます。
私が実践していた勉強法をいくつか紹介したいと思います。
- 1冊だけ、自分でこれだと思う英会話の書籍を買って、覚えるまで何度も音読する。
- 英語のPodcastを聴く。
- 聖書を英語で読み、書き写す。
- Duolingo
- 英語が話せる人とおしゃべりをする。
参考書など書籍は色々買っても絶対にやらないので、買った1冊だけを信頼してごりごり勉強する方がおすすめです!
PodcastはiPhoneだと元々入っているアプリかと思います。無料でネイティブの英語を聴き放題、しかもスクリプトが付いていることが多いので、最初は全く何も聞き取れないかもしれませんが、耳を慣らすことを目的にどんどん流して聴きまくるのがおすすめです。ぽつぽつ聞き取れる単語が増えていったら上場です!
全く馴染みがない人に聖書は難しく感じるかもしれませんが、一般的に聖書は中学生くらいの読解力で読めると言われています。スマホの”Holy Bible”もしくは”PRS Bible”という無料の聖書アプリで英語も日本語も全文閲覧できる(訳によっては音声付もある)ので、膨大な英文を無料で、日本語を参照しながら読みまくれる、と思うとかなり勉強になります。またオーストラリアには規模の大きな教会がいくつもあり、私も滞在中行ってみようと思っているので、それに備えての勉強でもあります。
Duolingoは最近やってる人が身の回りでも増えているような気がします。ゲーム感覚で英語を学ぶことが出来、レベルも自分に合わせて簡単なところから始めたり、易しく感じた場合は飛び級することもできます。
私が日本で普段日曜日に通っている教会がインターナショナルな風土で、母国語を日本語としない人が全体の半分近くいる環境だったので、そこでの友人達と話すときに普段の勉強の中で覚えた単語や英会話を試すことができたことは一つ大きなことでした。またその友人達ともっと英語で深い話ができるようになりたい!というのが英語の勉強やワーホリを目指す一つのモチベーションでもありました。
現地での連絡手段:What’s App

オーストラリアではこの”What’s App”というMETA社が出しているアプリが、日本で言うところのLINEに相当します。
相手の電話番号が分かれば登録することが出来ます。勿論LINEと同じく相手のQRコードを読み取って連絡先を交換することも可能です。
友人知人と連絡を取るのみではなく、タクシーやホテルなどで問い合わせをするときに使用する場合もあるので、ダウンロードしてアカウントを作成しておくといいと思います。
どのくらいお金が必要か

ざっと100万円、もう少し余裕があれば130万円あった方がいいかなと個人的には思います。エージェントなし、格安航空券、保険節約プランなどなどをことごとく選び、なるべく安く済ませようとしている私の場合で内訳を紹介したいと思います。あくまで一例なので、人によって、また時期によっても必要な金額がかなり変わってきますので、参考程度にしていただければと思います。
必要なお金
- 残高証明書:約50万円分(オーストラリアのワーホリビザ申請時に必須です)
- ワーキングホリデービザ:約65,000円
- 航空券:約50,000円
- ワーホリ保険:約210,000円
- シドニー観光ホテル6泊:約30,000円
- ホームステイ1か月:100,000~130,000円(ホストファミリーと要相談)
- 仕事を辞めてから渡航までの生活費:約150,000円
ここまでで 計 1,100,000円
残高証明のための約50万円は、何も仕事をしなくても2~3か月暮らしていける、また緊急時に帰国することが出来る余裕があるかどうかを、ビザ申請時に証明するものです。
仕事を辞めてからすぐ出発するのであれば日本での生活費はあまり考えなくてもいいかもしれませんが、私の場合辞めてから渡航まで3か月ほどインターバルが空いているためそれも含めておきます。
その他、私はつみたてNISAに月15,000円ほど投資しているので、その10か月分投資余力。各種サブスク、ホストファミリーへのお土産(5000円くらい?)、旅行関係備品を買いそろえたりなど細々とした出費もかさむので、最低100万円、欲を言えば130万円かなと思います。
「最低80万円で大丈夫」というサイトも見かけたことがありますが、個人的にはちょっと心もとないように感じます。
オーストラリアは日本に比べてかなり物価が高く、また時給もとても高いです。無事仕事さえ見つかれば問題ないかと思いますが、仕事を始めるまでの期間は結構な勢いでお金が出て行くことになるかと思います。そのため、お金はあるに越したことはないです。
ビザの取得
一般的に申請から承認までに2週間~1か月かかると言われています。しかし申請後に届く”submit(提出)”のメールと同時に”Granted(承認)”のメールが届く場合もあります。今回私はそのパターンでした。
私は早くても2週間はかかると思っていたので、そんなにすぐに承認されると全く思っておらず、ビザが下りたことに全く気付かないまま3週間近く承認メールが届くのを待っていました…(汗)
「全然承認メールが届かない!渡航に間に合わないかもしれない!」と大焦りだったのですが、よくよく確認したところ”Granted”と書かれたメールを発見し、”Visa Grant Number(ビザ番号)”もちゃんと発行されていました。
とはいえ、申請に不備があったり、健康診断が必要とみなされた場合には1か月以上承認が下りるまで時間がかかってしまう場合もあるみたいなので、なるべく余裕を見て2か月ほど前には申請を済ませた方がいいかと思います。
保険

海外に行くのであれば保険は必須です。ちょっとした怪我であっても無保険だと高額請求されてしまう可能性が高いです。もしもの時のために必ず保険には加入しましょう。日本にいる間に加入しておくタイプや、オーストラリアに到着してから医療関係のみに適応される保険に入ったりなどいくつか手がありますが、今回は私が利用したワーホリ保険について紹介したいと思います。
「クレジットカードに付帯されている保険で十分なのでは?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、クレジットカードの保険適応される期間はとても短い場合がほとんどです。数日間の旅行であれば足りるかもしれませんが、ワーホリなど数か月~年単位で滞在を考えている方には向いていません。
私は今回、ジェイアイ損害火災保険が出しているサービスの「t@biho(たびほ)」の保険を利用しています。
web申し込みで完結します。ビザの番号を入力する必要があるので、ワーホリのビザが下りてから、渡航前までに申し込みを済ませましょう。
基本的な医療保険や損害保険、緊急帰国保障などもオプションで付けることが出来ます。会社の「おすすめプラン」や「節約プラン」、それぞれの補償金額を細かくカスタマイズすることもできます。また、場所によってはこの保険会社が提携している、現地での支払い不要の医療機関が利用できる場合があるので、渡航予定の場所と提携医療機関が近くにあるかどうかも是非確認してみてください。
クレジットカード

オーストラリアで利用できるクレジットカードブランドは主に「Master(マスター)」と「VISA(ビザ)」と「American express(アメリカンエキスプレス)」です。時々「JCB(ジェーシービー)」も使用可能であることがあります。異なるブランドのクレジットカードを計3枚程度持っていると安心です。
場所によって使用できるブランドが異なることも理由の一つですが、出国帰国時の航空券や保険など特にワーホリを始める頃、大きな金額を支払う必要があるとき、普段使っているクレジットカードでは利用上限を超えるため決済ができない、という場合があります。クレジット会社に電話をすれば上限を一時的に引き上げてもらうこともできる可能性がありますが、時期によってはクレジット会社になかなか連絡がつかない場合もあります。
余裕をもって支払いを確実に行うためにクレジットカードは複数枚持ちがおすすめです。
荷物のパッキング 持っていくもの

今回予約した航空券で持ち運び可能なのが、預け荷物23㎏×2個 + 手荷物8㎏×1個 でした。
電子機器類は破損が心配なのですべて手荷物にしました。私の場合はスマートフォン、パソコン、一眼カメラ、ウォークマン、Kobo(電子書籍リーダー)、モバイルバッテリーなどなど。これらの荷物だけで7㎏を超えていたので、その他の荷物はほとんどすべて預けることになりました。
用意したバッグが、スーツケース大、スーツケース小、ソフトバッグ(120L)と持ち運び用のキャリーカート、リュックサックです。スーツケース小は荷物を入れて丸ごとスーツケース大に収めて移動しました。帰りに荷物が増えてもいいようにするためです。
私が今回持ち込んだのは以下のもの。参考までに。
- 冬服コーディネート×3
- 夏服コーディネート×3
- 下着類
- 靴下、ストッキング
- ヒートテック
- 衣類用圧縮袋
- 化粧品
- 保湿クリーム等
- ヘアオイル
- 日焼け止め
- 生理用品
- サンダル
- 水着
- 帽子
- サングラス、眼鏡
- レインコート
- バイク用プロテクター
- バイク用ハンドルカバー
- ダウンジャケット
- 手袋、ネックウォーマー
- 冬用寝巻
- ネックピロー
- ノートパソコン
- イヤホン
- 一眼カメラ
- Kobo
- コンセント変換
- モバイルバッテリー
- 充電ケーブル
- SSD
- イヤホン(有線・無線)
- ウォークマン
- simカード
- パスポート
- 国際免許証
- ワーホリビザ(印刷)
- ワーホリ保険(印刷)
- 英会話テキスト
- 聖書
- ノート、ファイル
- 肩掛けバッグ
- エコバッグ
- 現金(3万円分)
- クレジットカード4枚
- タオル
- 常備薬
- 洗濯洗剤、洗濯ネット
- 小さめピンチハンガー
- 文房具
- 使い捨てマスク
- 歯ブラシ
- 折り畳み傘
- 南京錠
- 財布
- シェーバー
- 爪切り
- ムヒ、絆創膏
- シャンプー、リンス、ボディーソープ
- 除菌ウェットティッシュ
- ふりかけ
- 箸
- ホストファミリーへのお土産(お菓子やカイロ、面白消しゴムなど)
- アクセサリー類
日本食が恋しくなったらふりかけをかけるといい、というアイディアを前職の同僚にいただいたので、持ち込んでみました。まだ使わないようにしています。
オーストラリアで車かバイクを購入しようと思っているので、バイク用品も少し持ち込みました。ヘルメットも持ってこなかったのは重くて大きいというのもありますが、オーストラリアでは”Australian standard”という認証ステッカーが貼られているヘルメットしか使用不可とのことなので持ち込みませんでした。
ほとんどキャッシュレス決済可能なので、現金はあまり要らないと思います。私も今のところコインランドリーくらいでしか使用しておらず、ローカルなマーケットの出店などであってもキャッシュレス対応であることがほとんどです。また公共交通機関では現在現金使用不可です。タッチ決済可能なクレジットカードかOpalカード(SuicaやPasmoのような交通系IC)を用意が必要です。
航空券

航空券は時期や会社によって値段が大きく異なるので、何社か比較して決めることをお勧めします。連休期間や土日祝日を避ければ、片道大体7~8万円が相場ではないかと思います。
しかし私は今回ラッキーなことに連休明けの安い時期の航空券を取ることが出来たので、見込んでいた金額よりはるかに安い45,000円ほどでシドニーに来れています…!連休明けのフライトは狙い目です!
【余談】実はまだ到着していない…

私のワーキングホリデーの本拠地はメルボルンなのですが、実はまだメルボルンには到着しておらず、シドニーのホテルに滞在しています。というのも最初の約1週間はシドニーを観光して、それから国内線でメルボルンのホストファミリーと合流する予定だからです。オーストラリアには主要な都市がいくつかあるので興味がある人は本拠地に向かいがてら寄り道してみるのも良いかもしれません!
旅の中心は観劇で、1週間の間にOpera houseとGenesian Theatreでそれぞれ1本ずつお芝居を観る予定です。Opera house は一度は行ってみたい劇場だったので楽しみです!
あとは滞在中にタスマニアにも一度行ってみたいなと思っています。メルボルンからフェリーで9時間、飛行機で1-2時間くらいらしいです。フェリーの方が飛行機よりずっと安いみたいなので、ゆっくり船旅もいいかもしれません。もし行くことがあればまたブログに書きたいと思います。
オーストラリア事情やビザなどは日々情報が変わっていく可能性があるので、最新の情報を確認するようにしてください。また、この記事を読んで「今はもう変わってるよ!」などあれば是非コメントで教えてください!その他にも記事を読んだ感想や、体験談などあればコメントお願いします!